エンジン -RD28-

  
国産乗用車唯一の直列 6 気筒ディーゼル、RD28 です。このエンジンに出会う前は、 「ディーゼルなんて絶対に乗らん!!《と本当に思っていましたが、この車に乗って、 ディーゼルの良さが見えてきたのでした。

 RD28 が登場する前に、先代のエンジンである LD28 がありました。LD28 は 1979(昭和 54 )年、 当時の日産の ガソリンエンジン L 型をベースにして作られた当時としても珍しい 直列 6 気筒エンジンでした。それまでのディーゼルのイメージを覆し、 高回転まで回せる LD28 は、ディーゼル GT としてスカイラインにも 搭載されていました。その後継機として、昭和 61 年、同時期 に開発されたガソリンエンジン RB 型をベースにして作られたのが RD28 です。

 RD28 には、当時としては幾つかの新機構を備えていました。以下、 カタログの内容です。

項目 内容
出力特性の向上ハイスワール燃焼室、給排気ポートの通気抵抗の低減や
燃料噴射を最適に制御する世界初のサーボバルブ
タイマーなどによって高出力とハイレスポンスを実現。
燃費の低減燃焼室の改良や特殊軸受材の採用によるフリクションの低減
などにより大幅に低減。
静粛性の向上最大の課題であるアイドル騒音を世界初の副噴口付燃焼室
の採用によって大きく低減。また、ディーゼル車日本初の
油圧リフターやフルベアリングビーム、世界初のアイドル
スピードコントロールなどの新機構によって、車室内、
外共に、ガソリン車に劣らない静かさを実現。
始動性の向上世界初のキーイングローシステムや新素材のセラミック
グローの採用によって始動時間を大幅に短縮。また、
世界初のパワーセーブグローシステムによりアフター
グロー時間を延長、始動後のエンジンの安定や騒音の
低減に効果あり。


RD28

RD28 RD28

 実は、 この車を買う前に RD28 を積んだ車に乗ったことがありました。それは、 教習車、クルーです。ディーゼルながら静かなエンジンだなという印象は ありましたが、特別何も感じるものはありませんでした。まあ、その頃は 特に車に興味があったわけではなかったですから・・・。

 さてさて、実際に乗ってみた感想ですが、まず、圧倒的に静かです! 外で音を聞いている分には、噴射ポンプからの カラカラ音が響くのはしょうがないですが、少なくとも通常走行で車内に いる分には、ガソリンエンジン並みの静かです。

 次に、燃費です! タイヤが純正サイズなら、かなり伸びます。私の最高は 、セドリックに乗っていた時に高速巡航で 14.3km/L です。通常走行でも 11~12km/L を確保します。 2,800cc でオートマですからなかなかのものだと思います。 これが、ディーゼルの良い所の一つです。

 次に、結構速いんです! ノンターボですが、軽く〇60km/h は出ます。 見た目速くない車で速く走るのが格好いいと思っている私にとっては、 これまた嬉しいことです。

 次に・・・、と書きたい所ですが、あとはこれといってお勧めする ところはありません。もともと 2.800cc ありながら、最高出力 94 馬力、 最大トルク 18.0kg・m と、特筆する仕様でもありません。 はっきりいってオートマの加速は鈊いの一言です。また、このエンジンの 欠点は急加速時の黒煙です。自然吸気のディーゼルですから しょうがないといえばしょうがないとは思いますが・・・。

 あとは、このエンジン独特の持ち味といいますか・・・。あえて 自然吸気なところが、上自然な加速が無くてよいです。出足は鈊いと 言いましたが、吹けあがりは滑らかで高回転まで回ります。

他のディーゼルエンジンにはない感覚・・・、それが RD28 にはあります。直6 ディーゼルは、 本当に貴重だと思います。乗る機会がありましたら、是非 体感してみてください(そんな機会はまずないでしょうが・・・)。

 ところで、わたしの Q-WUY30 には写真のようにタワーバーを付けています。Y30 用として 販売されているタワーバーは、クスコ製のみです。でも、カタログ等には対応エンジン搭載 機種として VG20ET 車のみしか記載されていません。なので、わたしも RD28 に合うかどうか 心配だったのですが、ご覧のように 何の加工もなく取り付け可能です!  ふわふわな乗り心地 の Y30 にタワーバーの効果は絶大です。コーナーリング性能は確実に向上します。本体は 1 万円程度 ですからお勧めです!

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