DAD-450 & 451


  
DAD-450&451

 上の写真で下側が DAD-450(1986製造)、上側が DAD-451(1986年製造)。DAD-450 は 59,800 円、DAD-451 は 54,800 円です。型番と見た目から基本仕様は同じ機種というのはお分かり頂けると思います。 発売順序からすれば DAD-451 は DAD-450 の後継機になります。大きな違いは、 DAD-450 にはリモートコントロール機能がありませんが、DAD-451 には追加され、 更に 5,000 円値下げされています。機能が増えているのに値下げ・・・。 ご想像の通り、中身を見るとオーディオ部分が DAD-451 は簡略化されています。 ここではその辺をご紹介できればと思います。
 見た目の安っぽさがどうしても付きまとうローディの CD プレーヤーですが、 この時代の薄型デザインは好きです。

DAD-450&451

 フロントパネル左側です。DAD-450 はメインロゴが "Lo-D" でしたが、 DAD-451 は "HITACHI" がメインロゴになっています。カセットデッキも 80 年代中盤は "HITACHI" ロゴがメインになっていましたが、CD プレーヤー は DA-503D 以降の機種を見ても分かる通り、その後再び "Lo-D" ロゴに 戻ります。DAD-451 には、トレー開口部の上に "INFRARED WIRELESS REMOTE CONTROL" と 追記され、電源スイッチの下にリモコン受講部が追加されています。 なお、CD トレー前面の記載が 2 台で違いますが、わたしの DAD-450 は上級機 DAD-005 のメカを 乗せ換えているためです。メカは上級機と同じですので、そっくりそのまま 入れ替えることができます。

DAD-450&451

 左側を見ると、DAD-451 はヘッドホン出力ボリュームが省略されているのが分かります。 値段を下げるために一番手っ取り早い方法ですね。しかしヘッドホン出力にはやはり ボリューム調整は付いていてほしいです。その他の違いとしては、再生ボタンの三角マークの 色が青と白で違ったり、表示部周辺のレタリングの色使いがテレコになっていたりと、 微妙に細かいところが変わっています。

DAD-450&451

 裏面です。上が DAD-451 で下が DAD-450 です。DAD-450 にはサービスコンセントが付いています。 Lo-D の CD プレーヤーには、サービスコンセントが付いているものと付いていないものが あります。付いている/付いていないの根拠はよく分かりません。DAD-451 の場合は、 単なるコスト削減で非採用になったと思われます。DAD-450 に限らず、サービスコンセント が付いている CD プレーヤーは、電源ケーブルを変えることができるのがいいですね。

DAD-450&451

 中身です。左が DAD-450、右が DAD-451です。CD のクランプ部のパーツの色が違うのは、 先に説明の通り DAD-451 のメカは DAD-005 のメカに載せ替えているためです。 上側の基板部分が異なるのがよくお分かり頂けるかと思います。

DAD-450&451

 電源トランスはどちらも同じです。容量は 12.3VA です。トランスが乗っている基板から 主基板へ電源が供給されているわけですが、基板同士をつなぐ線が DAD-005 と同様、細いのが 気になります。

DAD-450&451  DAD-450&451

 整流回路は一見してコンデンサーの違いが見られます。DAD-450(上側の写真)は AMD コンデンサーですが、 DAD-451(下側の写真) はランクが下がっています。どちらも静電容量は 3,300μFです。

DAD-450&451 

 ピックアップのサーボ周りは2台とも同じです。

DAD-450&451 

 操作系の制御回路部です。

DAD-450&451 

 DAD-451 のリモコン用基板です。DAD-450 の設計の時には、既にリモコン機能を 追加することを考えていたのでしょうか? この基板の下に Static RAM と DAコンバーターがあります。

DAD-450&451 

DAD-450&451 

 上側の写真がDAD-450、下側の写真が DAD-451 です。DA コンバーターは 2 台共 SONY CX20017 です。あまりこのコンバーターの良い評価を 見たことがないのですが、言うほど悪くはないとわたしは思います。他の DAC と聴き分ける ことができる耳は持っていないということで・・・。DA-401 もそうですが、何気に SONY の 部品が日立の CD プレーヤーは多く使われています。

DAD-450&451 

DAD-450&451 

 ヘッドホン端子のボリュームがあるのが DAD-450(上の写真)、ボリュームの取り付けステーのみ あるのが DAD-451(下の写真)です。コスト削減には手っ取り早いですね。 でもやっぱりボリュームが無いのは使いづらいです。

DAD-450&451 

DAD-450&451 

 アナログオーディオ回路は、一見して部品の差が分かります。DAD-450(上の写真) には AWD コンデンサーやブチル巻きスチロールコンデンサーが使われていますが、 DAD-451(下の写真) は一般品に変わっています。そりゃ、値段が下がってリモコンが 追加されているんですから、そうなりますよね・・・。

 デザイン的にもあまりパッとせず、音質も特徴的なところも なく普通なので、人気のない地味な 2 台ですが、そこが日立らしいかも しれません。聴き比べると、やはり DAD-450 の方が明瞭感が ちょっとあって良いかなと思います。仕様の数値を比べても、 DAD-450 の方が良い値になっています。

 以下にこの 2台 の仕様を記載します。

特性
項目 DAD-450 DAD-451
周波数特性5~20,000Hz ±0.5dB5~20,000Hz +0.5dB,-1.0dB
ダイナミックレンジ95dB(EIAJ)93dB(EIAJ)
SN比95dB(EIAJ)93dB(EIAJ)
高調波ひずみ率?0.005%(1kHz,10次まで)
セパレーション?90dB(1kHz)
ワウ・フラッター測定限界以下同左
ピックアップ方式対物レンズ駆動方式光ピックアップ同左
対物レンズ駆動方式2次元平行移動同左
光源半導体レーザー同左
波長780nm同左
出力電圧2.0V同左
電源電圧100V 50/60Hz同左
消費電力9W同左
外形寸法幅435×高さ83×奥行264mm同左
重量4.3kg同左


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