Lo-D DAD-5500


  
Lo-D DAD-5500

 1986 年製造(想定)。定価は 49,800 円です。この頃には各社とも低価格のプレーヤーが 出てきていて、いよいよ CD が普及し始めようとしていた頃でした。この DAD-5500 も Lo-D の 据え置き型プレーヤーの最安機として、DAD-3000 → DAD-4000(確か 8 万円台) → DAD-5000 (59,800円) → DAD-5500 の系列で発売されたものです。この他に、グラフィック出力端子の付いた DAD-W7(69,800円) もありました。

 先代の DAD-5000 とデザインは同じ(一部文字の色が違うくらい)ですが、10,000 円安い分 オーディオスペックもわずかですが劣っています。 値段が安くなった分機能が省略されているかというとそんなことはなく、操作性は DAD-3000 に比べれば大きく進歩しています。早送りと早戻しも 3 倊と 30 倊の 2 スピード&連続してできます。 ヘッドホン端子も追加されています。 回路面積も小さくなっていますので部品数も少なくなっています。ディスプレイ表示は、 曲番と時間表示をボタンで切り替える方式で、両方同時には表示できません。

 このプレーヤーは某リサイクルショップのジャンク品で、500 円でした。どこが 悪いのか分からなかったのですが、500 円なら例え動かなくてもいいか・・・などど 思い購入しました。電源を入れてひとまずイジェクトボタン・・・、トレーが開きませんでした。 このトレーはベルト駆動で、そのベルトが伸びきっていたために開きませんでした。とりあえず 近くにあった太目のゴム輪ゴムに取り替えたら、問題なく開くようになりました。 結局、上具合はそれだけで、外観も中身も綺麗なお買い得品でした。

DAD-5500

 中身です。DAD-3000 と比べれば、単純に半分の基板面積になっています。メカは、 本体にフレームが無くなりましたが、シャーシにリジット固定されています。大分 軽量化されています。CD クランプ用の鋼板に鉛シートが貼ってあるのは、わたしが 後から貼ったものです。

  DAD-5500

 電源トランスは基板に直付けです。平滑コンデンサは小さ目でちょっと頼りない感じです。 この鉛シートと銅板も後から貼ったものです(気休めですが・・・)。

DAD-5500

 主基板は1枚です。DAD-3000 はあんなに部品がひしめき合っていたのに・・・。IC の上に 貼ってある茶色のものは、一時期流行ったトルマリンシールです。効果は・・・??

DAD-5500

 DAC はバーブラウン社製の PCM54HP です。

  DAD-5500

 CD 回転用のモーターとピックアップです。CD の台座は金属製ですが、モーターは DAD-3000 のユニトルクモーターから、普通の DC モーターになっています。 ピックアップも同時期の上級機と同じ物で、CD トレイに書かれているように 3 スポット式を採用しています。

DAD-3000

 ピックアップを逆側から見るとこんな感じです。簡素な構成です。

 1986 年当時としては低価格プレーヤーですからあまり音には期待できないかというと、 少なくともわたしの耳にはそんなことはなく、素直な音で聴かせてくれます。カセット への普通の録音ではこのプレーヤーを使う事が多いです。価値はないでしょうけど、 普及品ゆえに残存数も少ないと思いますので、大事に使っていくつもりでしたが、 機材整理がゆえにオークションにて手放してしまいました。でもオーディオ好きの方に 買っていただけたので良かったです。
DAD-5500特性
項目 特性
周波数特性 5~20,000Hz +0.5dB -1.0dB
ダイナミックレンジ 93dB
SN比 93dB
高調波ひずみ率 0.005% (1kHz)
セパレーション 90dB (1kHz)
ワウ・フラッタ* 測定限界以下
ピックアップ方式 対物レンズ駆動方式光ピックアップ
対物レンズ駆動方式 2次元平行駆動
光源 半導体レーザー
波長 780nm
オーディオ出力 2.0Vrms
消費電力 9W
外形寸法 幅320×高さ86×奥行300mm
重量 3.9kg
主な特徴・機能 ・シンクロ端子を持つカセットデッキをつないでシンクロ録音可能
・タイマースタート機能
・最高15曲ランダムメモリー再生
・プリアンプ部に新開発IC、サーボ回路も専用LSIを採用
・3スポットレーザー&ダイレクト・ピット・サーボ方式 ・ピュア・メタル・ダンプ方式サスペンションピックアップ

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