AIWA HS-PL77

  
HS-PL77写真は合成ではありません。2台所有しています。バカです・・・。

HS-PL77

 1991 年発表の製品。それまでアイワが音質へのこだわりとして 搭載していた「BBE《や「3 相全波モーター《が省略され、機能性を重視して登場したのが この HS-PL77 であったと私は勝手に思っています。「BBE《とは、簡単に言うと歪みやすい 音の立ち上がりを補正して出来る限り原音に近づけるシステムで、当時アイワが売りに していた部分と言えます。ヘッドも先代機種 HS-PL70 の 1.0μ ナローギャップ HX ヘッドから、 普通のハードパーマロイ HX ヘッドに、仕様は落ちていると言えます。HX ヘッドとは、 写真のようにヘッドの形状を波型にすることで接触性を良くし、低域のうねりを低減させた ヘッドです。

 PL77 の特徴は、3 色の LED で充電池の残量を教えてくれる電池残量シグナルと、 音洩れを電子的に抑える AI サウンドガードです。 この 2 つの機能は、この時代には世界初の機能としてカタログでは謳われています。 そして、薄さも当時としては最先端だったのではないかと・・・。カタログ値 20.9mm という薄さは、 標準カセットケース と同等で、それまでのアイワのプレーヤーと比較しても、かなり薄いという印象を 受けます。その薄さと全体のデザインが非常にバランスよく纏まっていて、 今使っていても飽きない造りです。

 で、肝心の音質ですが、、、仕様としては絶対に落ちているのですが、 帯域も広く艶やかな音色でこれがかなり良いです。これ以前のモデルも かつて持ち合わせていました(アモルファス HX ヘッドに可変 BBE もついた HS-RL50 というモデルや、アイワ史上最高級機ともいえる HS-PX1000 とか)が、 PL77 の方が良いですね・・・。 うーん、BBE の必要性を感じません。だから付かなかったのか・・・。

別のページで WM-EX2000 を紹介していますが(これはそれなりに人気のある モデルのようですが)、わたし的には PL77 の勝利です。電源電圧の違いも 効いているのではと思います。電圧 2V にこだわったアイワの理由が 分かるような気もします。

 今は鉛電池が手に入らないため、持ち出して使うには単 4 電池で使うしか ありません。ちょっと使い勝手が悪いですが、それも音質が補ってくれます。 とにかく、私の中ではお気に入りのプレーヤーです。アイワはカセットデッキ と合わせて、プレーヤーでもいいものを作っていましたね・・・。アイワのロゴ も、私はこれ(普通のアルファベット大文字)が好きです。。。

HS-PL77の仕様
機能・仕様等 説明
パイプホンアイワ独自のインナーイヤー型ヘッドホンの構造。パイプ の共鳴効果で効果的に低音を補強。重低音増強回路なしでも十分な低音を確保。
DSLDynamic Super Loudness の略。低音域だけを取り出して低音を 増強。2段階切り替え式。
HX ヘッド溝切り波型のヘッドが低域のうねりを抑え、テープとの 接触性を高めている。
DOLBY NRB タイプを搭載。
電池残量シグナル本文中参照
AIサウンドガード本文中参照。一番音洩れしやすい 5~7kHz 程度の周波数帯に対し、音量に応じて自動的にレベルを調整することで 音洩れを軽減させる機能。
テープ対応ノーマル、ハイポジ、メタル(オートテープセレクタ)
実用最大出力15mW + 15mW
最大外形寸法幅107.9×高さ77.7×奥行20.9mm
重量165g(充電池含む)

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