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Lo-D のカセットデッキコレクション D-500

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   <body background="05grid.gif" text="blue">

    <font face="Century">

     <basefont size="2">

      <h1 align="left"><u><i>D-500</i></u></h2><br>

　　</font>

   </head>

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<img src="./d500c/d500main.jpg" hspace="50" width="650" height="450" alt="D-500"><br><br>

  
<font color="black" size="3">

　1976 年製造（想定）。定価は 65,000 円。自分より年上のカセットデッキです。

このデッキは、3 ヘッドデッキの低価格化に挑戦した Lo-D の意欲作だったのでは

ないでしょうか？　この時、Lo-D の他の 3 ヘッドデッキは、99,800 円の D-3500 と、

200,000 円の D-4500 のみです。多分当時、この値段で 3 ヘッドデッキは他になかったのでは

ないかと思います。そして、スラントメカの 3 ヘッドデッキも貴重です。

この方式のデッキは、Lo-D の 3 ヘッドデッキ では他に D-800 のみです。

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　また、このクラスの 2 ヘッドデッキならば、DOLBY NR くらいは当たり前についていますが、

D-500 は 7 万円近くしながらついていません。3 ヘッドでこの値段にするには、どうしても

無理だったのでしょうね。でも、それゆえに、他にはない鬼のようにシンプルな構成の

 3 ヘッドカセットデッキになっています。<br><br>


　ところでこのデッキ、ジャンク品だったのですが、本当の D-500 とはちょっと違います。

それは、記事を見ていっていただければ分かります・・・。<br><br>


<img src="./d500c/d500right.jpg" hspace="70" width="650" height="400" alt="D-500"><br><br>


　テープセレクタはタイプⅡまでの 2 ポジション。タイプⅢがまだ出ていない時代です。

入力は、ライン単体と、ライン＋MIC のMIX入力がボタンで選択できます。DOLBY NR がない

代わりに、高域成分をカットするノイズフィルターが付いています。そして、3 ヘッドに

欠かせない SOURSE/TAPE 切り替えスイッチが並んだボタンに左端に付いています。メータは

VU計のみ。録音ボリュームおよび出力ボリュームは

左右独立式です。左端にマイク入力とヘッドホン出力端子、電源スイッチは珍しく右端にあります。

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<img src="./d500c/d500_3head.jpg" hspace="80" width="400" height="300" alt="D-500"><br><br>


　テープカウンターの下にあるのが、3 ヘッドモニター表示です。信号の流れが視覚的に確認

できます。こういうの、いいですよね！<br><br>


<img src="./d500c/d500left.jpg" hspace="80" width="600" height="400" alt="D-500"><br><br>


　操作はピアノタッチキーで、力を入れて押し込みます。カセットの取り出しは、イジェクトを

押すと扉が自動的に開いてガシャンとカセットが出てきます。音は大きいです。

フルオートストップでタイマー録音対応です。スラントメカゆえにテープの確認は

楽チンそのもの。薄暗い部屋でランプに照らされながら回るテープを眺めるのは、

なんともイイ雰囲気です！<br><br>


<img src="./d500c/d500ura.jpg" hspace="80" width="450" height="300" alt="D-500"><br><br>


　背面です。DIN 端子もあります。そしてなぜか出力オン・オフスイッチがあります。<br><br>

  
<img src="./d500c/d500open.jpg" hspace="70" width="450" height="300" alt="D-500"><br><br>


　天板を開けた状態です。基板が2枚に分かれています。

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<img src="./d500c/d500pow.jpg" hspace="70" width="450" height="300" alt="D-500"><br><br>


　電源トランスです。こんなもんでしょうか。出力は 1 つだけです。メカ系とオーディオ系で

巻き線が分かれているとよかったと思うのですが、そこまでできなかったのか、考えて

いなかったのか・・・。<br><br>

　
<img src="./d500c/d500play.jpg" hspace="55" width="450" height="300" alt="D-500"><br><br>


　再生回路部です。ヘッドからの線は直付けです。基板にはあまり見たことないモジュールが

あります。普通のトランジスタを使わなかったのは、何かあるのでしょうか。<br><br>


<img src="./d500c/d500rec.jpg" hspace="65" width="450" height="300" alt="D-500"><br><br>


　録音回路部です。こちらも別基板がのっています。ヘッドへの出力直近にあるネジはバイアス調整ですかね。<br><br>

 
<img src="./d500c/d500mecha01.jpg" hspace="70" width="450" height="300" alt="D-500"><br><br> 


　メカ側を上から見たところです。テープカウンタ用のベルト

が鬼長い上に細いです。伸び気味だったので切り詰めました。<br><br>


<img src="./d500c/d500mecha02.jpg" hspace="70" width="450" height="300" alt="D-500"><br><br>


　しかしまあ、カウンターを動かすだけのためにすごい構造になってます。

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<img src="./d500c/d500in.jpg" hspace="70" width="450" height="300" alt="D-500"><br><br>


　内側からヘッド周りを見た写真です。ここで、最初に書いた文章に意味がお分かりになりました

でしょうか？　<b>ヘッドが 1.4mm クローズギャップの新形状チタン溶射</b>なんです（写真がへたくそですけど）。お分かりになる

方は分かると思いますが、1976 年にはまだこの型のヘッドは開発されていません（参考までに

コンビネーション 3 ヘッドのページの年表をご覧下さい）。修理歴があるみたいで、当時の

オリジナルヘッドではありません。なので、本来の D-500 の音ではないんですね・・・。

これは、そうはお目にかかれないある意味レアなデッキです。<br><br>


<img src="./d500c/d500head.jpg" hspace="70"  alt="D-500"><br>


　これが、本来のヘッドです。<br><br>


<img src="./d500c/d500e-head.jpg" hspace="70" width="450" height="300" alt="D-500"><br><br>


　中央に見えるのが消去ヘッドです。シングルキャプスタンなので2ヘッドデッキで

使われているような大きい消去ヘッドが使える構造ですが、D-500 は消去ヘッドを

小さくした上にテープガイドが取り付けられ、消去ヘッドとその下に取り付けられた

パットでテープを挟み込む形になっています。"テープタッチスタビライザー"

とカタログでは謳われており、テープの安定走行のための対策です。右側の

折れ曲がっている部品がテープガイド、左側が消去ヘッドです。<br><br>


<img src="./d500c/d500open01.jpg" hspace="70" width="450" height="300" alt="D-500"><br><br>


　今度は底板を外して全体を下から見たところです（写真ぼけちゃってますけど）。<br><br>


<img src="./d500c/d500pow01.jpg" hspace="70" width="450" height="300" alt="D-500"><br><br>


　上から見て裏側になっていた基板は、主に電源関係がのっています。2200μF の比較的

大き目の平滑コンデンサがついてます。


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<img src="./d500c/d500fw.jpg" hspace="70" width="450" height="300" alt="D-500"><br><br>


　メカはこんな感じです。モーターからのベルトはフライホイール直結のみで、

録音・再生時のリールはフライホイールから別のベルトを介してプーリーを

回して動かしており、回転ムラ対策がされています。ベルトは、多分以前交換

されているのでしょう。30 年経っているとは思えないほど、まだしっかりしているので。<br><br>　


　この頃のカセットデッキは、1980 年前後のデッキと比べたら造りも昔的と言った感じで、

さすがに音もそれなりだろうなあ、と思いながら聴いてみると・・・、あらら、ノーマル

テープでも想像以上に広帯域！　高域は 30 年以上前のデッキとは思えないほど

素直に聴かせてくれつつ、中低域もそれなりにしっかりしています。

CDから録音しても特に上満がありません。多分ヘッドが

違うからという要素も大きいのだと思いますが・・・。


　ただ、同じスラントメカの D-800 に比べると大人しい音で、他のデッキに比べ

特徴的なところが感じられなかったので、今は手元にありません。


　<p>


　以下にカタログの内容を記載します。<br><br>


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<img src="./d500c/d500cata.jpg" hspace="120" width="800" height="500" alt="D-500cata"><br><br>


<img src="./d500c/d500wood.jpg" hspace="120"  alt="D-500"><br><br>


　D-500 には、オプションでウッドケースが用意されていました。一回り大きい高級デッキになります。


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<table border align="center">


 <caption><font face="Century"><font color="black"><basefont size="6"><u>D-500特性</u></font></caption>


<tr><font color="black">

 
 <th>項目</th>

 <th>特性</th>

</font>


</tr>


<font color="black">

<tr><td>トラック形式</td><td>4トラック2チャンネル</td></tr>

<tr><td>録音再生ヘッド</td><td>R&Pコンビネーション（フェライト）×1</td></tr>

<tr><td>消去ヘッド</td><td>ダブルギャップフェライト×1</td></tr>

<tr><td>モーター</td><td>ジェネレーター内臓DCサーボ×1</td></tr>

<tr><td>ワウ・フラッター</td><td>0.08%(WRMS)</td></tr>

<tr><td>歪率</td><td>2.0%(1kHz,0UV)</td></tr>

<tr><td>周波数特性</td><td>20～18,000Hz（クロム）<br>

                                             20～14,000Hz（ノーマル） 

</td></tr>

<tr><td>S/N</td><td>53dB以上</td></tr>


<tr><td>使用半導体</td><td>9IC 12トランジスタ 12ダイオード</td></tr>


<tr><td>外形寸法</td><td>幅435×高さ144×奥行300mm</td></tr>

<tr><td>重量</td><td>6.5kg</td></tr>


</font>

</table>


<p align="center">

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</body>

</html>